GoogleやYahoo!など、人によってよく利用する検索エンジンに違いがあります。
パソコンかスマートフォンかでも、利用する検索エンジンが違う人もいるでしょう。
それでは、検索エンジンによって何か違いはあるのでしょうか。
本記事では、Google・Yahoo!・Bingの大手3社を徹底比較し、それぞれの特徴や違いを解説します。
検索エンジンとは?

検索エンジンは、インターネット上にある数ある情報の中から、文や単語を入力することにより、それに合った情報を効率よく取得できるシステムです。
膨大な情報を効率よく、また精度高く検索結果に反映するために、様々な技術やアルゴリズムが屈指されています。
検索エンジンを使うと一瞬で検索結果が表示されるため、仕組みは簡単なもののように思われますが、実際には複数の高度なプログラムによって、ブラウザ上に情報を表示しています。
検索エンジンとWebブラウザの違い

検索エンジンは、膨大な情報が存在するインターネット上から、特定の情報を抽出するためのシステムで、Webブラウザは、Webページを閲覧するためのソフトウェアです。
主要な検索エンジンとWebブラウザは、以下の通りです。
検索エンジン | Webブラウザ |
Chrome | |
Yahoo! | Safari |
Bing | Microsoft Edge |
例えば、Googleの入力画面もWebページの一種です。
iPhoneやMacでは「safari」というブラウザが使われていますが、safari単体では検索ができません。
safariからGoogleやYahoo!などの検索エンジンの入力画面にアクセスすることで、検索できるようになります。
一方で、Webブラウザがなければ、検索エンジンにアクセスできません。
このように検索エンジンとWebブラウザは、お互いに補完しあっています。
代表的な検索エンジンの特徴と違い

それでは、日本における代表的な検索エンジンであるGoogle・Yahoo!・Bingについて、解説します。
ちなみに日本で活用されている検索エンジンの普及率は、以下の通りです。
検索エンジン | 普及率 |
80.45% | |
Yahoo! | 9.22% |
Bing | 8.23% |
それでは、各検索エンジンの特徴を確認していきましょう。
参照:検索エンジン市場シェア 日本 |Statcounter グローバル統計(2025年3月現在)
Google(グーグル)の特徴
Googleは、世界中の多くの人が日常的に使っている検索サービスです。
Googleは、ユーザーが多いため、検索結果を上位に表示することができれば、非常に大きな宣伝効果があります。
そのため、多くの企業によって、上位表示させるための様々な施策が日々行われています。
Googleの検索表示画面は、広告やその他の情報が載っていないシンプルさが特徴です。
ユーザーの求める最新の検索結果を提供するため、検索システムは日々改良されています。
Googleで検索をすると、GoogleマップやYouTubeなどの自社の関連サービスが、優先的に表示される傾向があります。
Yahoo!(ヤフー)の特徴
Yahoo!は、Googleに続いて日本国内で2番目に多く利用されている検索エンジンです。
Yahoo!は当初、手作業で登録・分類を行うディレクトリー型検索エンジンを採用していました。
しかし、高品質な検索結果を提供するために、2021年12月からGoogleのクローラー型検索エンジンを活用するようになりました。
そのため、GoogleとYahooは、現在ほぼ同じ検索結果が表示されています。
また、Yahoo!のトップページから、Yahoo!ショッピングやYahoo!ニュースを閲覧できるのも特徴の1つです。
検索連動型広告や、ディスプレイ広告など多様なサービスがあるため、広告主にとっても、魅力的なプラットフォームとして利用されています。
Bing(ビイング)の特徴
Bingは、日本国内において、Google、Yahoo!に次ぐ第3位のシェアを占めている検索エンジンです。
特徴として、Windowsのパソコンにデフォルトで設定されていることです。そのため、Windowsをよく活用しているビジネスマンの利用が多いとされています。
また、Bingの検索結果は、独自のAI技術が反映され、利便性が高いです。
例えば、ChatGPTのような大規模言語モデルと連携し、ユーザーの意図にあった検索結果の表示や、Webページが更新した際に新しい情報への反映が早いといった点が挙げられます。
これらの理由により、Bingは、GoogleやYahoo!とは異なる検索結果が表示される場合があります。
検索エンジン(Google)のプロセスを解説

検索結果の表示は、複雑なプログラムが連動することで、実現されています。その複雑なプログラムは、大きく分けて以下の3つに分類できます。
- 情報を探しにいく「クロール」
- 集めた情報を整理する「インデックス登録」
- 検索順位を決める「ランキング付け」
それでは、順を追ってそれぞれ解説していきましょう。
検索エンジンの仕組み①情報を探しにいく「クロール」
検索エンジンが、インターネット上の膨大な情報を自動的に収集するために行うシステムのことを「クロール」といいます。
このクロールは「Googlebot」と呼ばれ、24時間365日新しいページを見つけ続け、情報の収集を行っています。
このクロールというプロセスは、迅速に新しい情報を収集するために、とても大切なものです。
また、情報を集めるだけの役割をしているだけではなく、情報の信頼性や質を担保する役割も同時に担っています。
検索エンジンの仕組み②集めた情報を整理する「インデックス登録」
クロールで収集した情報を検索エンジンのデータベースに格納することを、「インデックス登録」と言います。
収集した情報は、インデックス登録されることで、ユーザーが得たい情報を検索した際に、素早く入手できます。
このインデックス登録は、単なる格納されるシステムの役割を超えて、膨大な情報の中から、ユーザーが求める情報を最適に提供するための、高度なシステムです。
検索エンジンの仕組み③検索順位を決める「ランキング付け」
ランキング付けとは、インデックスに格納された膨大な情報を基に、200以上もあるGoogleのアルゴリズムの判断に沿って、検索結果を順位ごとに表示する一連のプロセスのことです。
ユーザーが検索した内容に対して、もっとも関連性や信頼性が高い情報の順に、ランキングされる仕組みです。
この仕組みによって、ユーザーは信頼性の高い、求めている情報に素早くアクセスすることが可能になります。
検索エンジンで検索結果に違いが起こる要因

検索エンジンで、検索をした際、表示される結果の違いに疑問を感じたことはないでしょうか。
この検索結果の違いの理由は、以下の3つの理由によって起こっています。
- サービスの違い
- クロールされるタイミングの違い
- パーソナライズの違い
それぞれ順を追って確認していきましょう。
検索結果の違いが起こる要因①サービスの違い
検索エンジンによって、違うサービスが展開されているため、検索結果が異なる場合があります。
各検索エンジンは、ユーザーにとって利便性や検索体験の向上を目的に、独自の検索結果の表示を行う傾向が強いです。
例えば、Yahoo!では、Yahoo!ショッピングやYahoo!知恵袋が優先的に表示されたり、Googleでは、GoogleマップやYouTubeが表示されることがあります。
検索結果の違いが起こる要因②クロールされるタイミングの違い
Yahoo!とGoogleは同じクローラー型検索エンジンを活用していますが、会社自体は別のため、使われているクローラーも異なる種類が使われています。
そのため、巡回するタイミングも違うため、検索結果が違うというタイムラグが生じるのです。
また、Bingは独自の検索技術を使用しているため、同じ検索キーワードで検索しても、Yahoo!やGoogleの検索結果と表示が異なる場合があります。
検索結果の違いが起こる要因③パーソナライズの違い
Googleには、パーソナライズ検索という機能が搭載されてます。
この機能は、ユーザーの位置情報や過去の検索履歴から、個々に合わせた検索結果を表示させるものです。
そのため、同じ検索キーワードでも異なる検索結果が生じる場合があります。
検索結果を上位表示させるための方法

検索エンジンで上位表示を狙うためには、適切な最適化が必要です。
この最適化は、SEO(Search Engine Optimization)と呼ばれ、具体的な手法としては以下の2つが挙げられます。
- リスティング広告
- SEO対策
順を追って説明していきます。
検索結果を上位表示させる方法①リスティング広告
リスティング広告は、クリック課金型(CPC: Cost Per Click)で運用され、広告がクリックされた場合のみ、費用が発生します。
リスティング広告の良さは、即効性が高く、ユーザーに直接アプローチできることです。
一方で、競争率が高く、特に人気の高いキーワードは価格が高騰するといった懸念点があります。
そのため、予算の設定やキーワード選定がとても大切です。
検索結果を上位表示させる方法②SEO対策
SEO(Search Engine Optimization)とは、検索エンジンの自然検索結果で上位表示されるようにWebサイトを最適化する方法です。
SEOは長期的な戦略が必要であり、即効性は低いものの、持続的にWebサイトに訪れるユーザーの数やアクセスの量が、望める可能性があります。
また、広告費用はかからないため、コスト効率がよい手法となっています。
AIの登場で検索エンジンはなくなる?

AIツールが検索エンジンの役割を完全に果たせるとは、まだ言い切れません。
AIは、誤字があれば訂正することや、シチュエーションに合わせた会話など、単純作業の効率化には強みがあります。
一方で、膨大な情報から最適な答えを導き出すのは、依然として検索エンジンの方が優れているとされています。
ただし、現在は検索エンジンにもAIを導入する流れが出てきているので、今後の状況次第で大きく変わる可能性もあるでしょう。
まとめ

各検索エンジンごとの検索の特徴や得意分野を理解することで、情報収集の精度が各段にアップします。
また、精度の高い情報収集をすることで、より適切に目的に合った活用方法も実践できるようになります。
ぜひご自身の目的に合わせた検索エンジンを選び、特徴や違いを認識したうえで、効果的に活用していきましょう。
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